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晩婚化と経済再生

1月23日(水)

 いやな世の中になったものだ。
 少子化だ、高齢社会だなどと騒いでいたら、問題は何も高齢者だけが肩身の狭い思いをするだけではない。
 10年ほど前のシンクタンクの調査だが、「結婚を望まない」女性が約半数いて、結婚を考えている女性でも「子どもはいらない」と考えている人が半数を超える。
 晩婚でどんな不都合が表れるのだろうか。
 まずはっきりしているのは、晩婚家族の老後設計が極めて厳しくなるという現実だ。
 結婚年齢は年々高くなり、今では男女とも30代の独身は珍しくない。結婚が遅くなって出産年齢も高くなれば、60代でも子どもの教育資金が必要となる人もでる。老後の安心な家計も前もって準備が必要となる。
 公的年金だって支給開始は遅くなるだろうし、年金額も今の年金事情では「安心」を保証するものではなくなるだろう。 


http://www.nikkei.com/money/column/nkmoney_tokushu.aspx?g=DGXNASFK15013_15012013000000

 10年前がそうなのだから、現状は推して知るべしだろう。
 なぜ結婚を望まないにか、結婚してもそれほど子どもを欲しいと思わないのか。
 その理由は様々だ。相手がいない。面倒だ。生活ができない。子供まで手が回らない・・・などなどからだが、その理由にしたって個人個人で一様ではない。
 働く人の3分の1が非正規労働者で、生活保護世帯よりも収入が少ない、いわゆるワーキングプアが年々増えている。
 自公政権時代の5年ほど前、例の小泉改革で格差社会が急速に拡大した。中央と地方、さらには中央、地方でも豊かな者とそうでない人がはっきり分かるようになったし、政治はいかにこの地域、個人の格差を小さくするかに知恵を絞った。
 ところが格差社会は縮小されるどころか日を追うごとに拡大、現首相の安倍氏が政権を担っていた5年前には地方支援の施策を相次いで出したが効果はなかった。
 結局当時の安倍政権は格差に苦しむ地方の反乱で選挙に惨敗、間もなく体調不良も重なって退陣に追い込まれた。

 当時と比べ社会状況はどう変わったのか。
 経済状況はむしろ悪くなった。リーマンショック、欧州経済の大混乱など世界経済は、牽引役の主要先進国自らが深手を負った状態だったし、日本経済も不況の波をもろに受け、これに国内政局の混乱が重なって長期不況に甘んじなければならなかった。

 安倍政権は、政策の「1丁目1番地」を経済の再生と位置付けている。そのために大胆な金融政策、機動的な財政運営を挙げている。いわゆる「3本の矢」である。
 事業規模20兆円の緊急経済対策、そして今月末には新年度予算案をまとめる。経済再生のための大盤振る舞いな事業が後々の国の借金となるのは間違いないし、先進国最悪の財政事情の日本はこのままで本当に大丈夫なのかという不安はぬぐえない。
 首相が言うように景気が良くなって賃金が上がり、雇用も上向くなら万々歳なのだが、今年の春闘について経済界は極めて慎重だ。
 賃金が上がり、雇用も増えて個人消費も上向けば晩婚化の歯止めになるのかと言えば、そうではない。
 現在の晩婚化はちょっとやそっとで直されるものではない。社会の仕組み、結婚に対する意識が大きく変わったからだ。
 「老後の家計」を心配しながら、多くの既婚者、独身者は悩むのだろう。
プロフィール

gatayann

Author:gatayann
尾形宣夫。
ジャーナリスト。世の中の様々な出来事を簡潔な言葉でまとめた日記です。タイトルは肩ひじ張らずに「ありのまま記」としました。

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☆「運命の島 オキナワ」=副題「幸せは珊瑚礁の彼方に」(文芸社)
http://www.amazon.co.jp/%E5%B0%BE%E5%BD%A2-%E5%AE%A3%E5%A4%AB/e/B009PAT28C

1942年宮城県生まれ。
1967年中央大学法学部卒業。
共同通信編集委員室編集長・論説委員、編集委員室次長・論説委員を経て2002年11月定年退社。元共同通信社客員論説委員。
日本自治学会理事。政策情報誌元編集長。分権型政策制度研究センター(RCD)委員。
分権ジャーナリスト会(東京)。神奈川県鎌倉市在住。





(2011年8月10日~)


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