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逃げ回る政権に期待はできない

10月7日(日)
 民主、自民党の新執行部の話し合いが11日にも開かれることになった。福島第一原発4号機の原子炉建屋を視察した野田首相が語った。
 いかにも遅い。民主党の3役が決まったのは先月24日だ。2日後の26日、自民党も総裁選で安倍新総裁が選ばれ大物役員が就いた。本来ならさっさと相互訪問してあいさつを交わすのが当然なのだが、政権側は先に新体制をつくりながら、どうしたわけかあいさつの素振りも見せなかった。自民党の石破幹事長などは「あいさつの〝あ〟の字もない」と怒って見せた。

 前にも書いたが、政権側には「動けない」事情があった。下手にあいさつに行こうものなら、「解散要求」で手ぐすね引く策士ぞろいの自民側から何を言われるか分からない。首相自ら党首会談を言い出しておきながら、何だかんだと言い訳をつけて、新体制成った自公両党に党首会談を正式に申し入れない。まずは幹事長、国対レベルで話を詰めてなどと、明らかに逃げ出した。
 自公両党は党首会談が開かれたら解散時期を明示するよう求めることを確認している。首相は「解散時期を明示することはない」と言うが、野党側に言わせれば「何を今さら言うか」である。もし首相が党首会談で解散を匂わせるようなことにでもなれば解散が現実味を帯び、民主党からの離党者がぞろ出かねない。そんなことになれば、政権は立ち行かない。
 首相は先月下旬、国連総会に出掛ける前に思わせぶりな内閣改造を口にした。ところが3次改造内閣のフタを開けてみると、「何だこれは!」の悪評たらたらだった。これでは、攻勢を強める野党に立ち打ちできない。「何故、この人が選ばれたの?」などと、あからさまに言われる新閣僚もいる。

 政権は「やるべきことが山積している」と言っているが、新執行部、改造内閣が発足して日も経つのに、いまだに政権の具体的な動きがない。国民の目には、懸案をいいことに「逃げ回る」だけの「決められない内閣」と映る。
 大震災復興予算の理解しがたい遣い方、原発再稼働問題に見られる原子力規制委員会への丸投げ、オスプレイの強引な沖縄配備などなど、野田政権のこの1年は国民の期待を裏切ることの連続である。
 私は菅前首相が政権維持に汲々としていた1年半前「もう君には頼まない」と言って大物閣僚を突き放した、かつての財界巨頭の言葉を引用しながら菅政権への決別を書いた。
 「動かない首相」に何ができるのか。口を開けば「国民生活を守る」、福島や沖縄に「寄り添う」と言った首相の現実はどうなのか。
 今、私は菅政権末期の頃を振り返り、同じ思いで野田政権を見ている。
 
 

解散を躊躇する時ではない

10月5日(金)
 野田政権と野党のバトルは日に日に熱くなっている。
年内の解散・総選挙で自民、公明両党の党首が5日改めて意思統一した。首相が言い出した新体制での党首会談はいつになったら開かれるかさっぱり分からなくなった。
 党首会談をやれば、必ず解散を求められることははっきりしている。そんなことが分かりきっているのに、党首会談など開けるか!が野田政権の胸の内だし、幹事長を続投する輿石氏には、サラサラ解散の気などない。
解散をやれば、民主党が惨敗することがはっきりしているし、ことによっては野田首相が率いる民主党の存在そのものが消えてなくなることだってあるかもしれない。
 「そんなバカなことがやれるか」という思いが政権にしがみつく最大の理由である。

 菅政権の終盤を思い出してほしい。
 自分の立場がおかしくなって自ら「若い人たちに(道を)譲りたい」と党代表を辞するかもしれないと周りに思わせながら、両院議員総会を乗り切ると一転、原発事故対応を逆手にとって政権居座りを図った1年数カ月前のゴタゴタを。
 野田首相は「近いうち解散」を自民、公明党党首に約束しながら、社会保障と税の一体改革関連法案が成立すると、手のひらを返すように「近いうち解散」を封印した。挙げ句の果ては「公債特例法案」や「選挙制度改革法案」を成立をさせねばならないと強気に出た。
 ちょうど菅政権の終盤と同じ、「政権居座り」の構図である。

 野党が迫る解散・総選挙の大合唱はさらに強まる。となると、党首会談どころか臨時国会の召集などは「何が起きるか分からない」から考えたくもない日程だ。
 内外ともに難問が山積しながら野田政権は前に進めない。国政の正常化、国民生活を守るなどと「正論」は吐くのだが、そのために一歩前に出ようとしない。
 福島原発事故対応の遅れは、政治主導を忘れて官僚に丸投げした事故対応の間違いである。それが現実が被災地の姿に表れている。
 原発再稼働についても、30年代での「原発依存ゼロ」の方針は、青森県内の核燃料サイクル事業の継続、大間原発建設の継続などに表れたように、政権の原子力政策に「表」と「裏」があることがはっきりした。
 それは原子力政策のブレという次元のものではない。ブレるのは、政策に「軸」があって揺れることを指すが、野田政権には確たる「軸」がないのだから、「ブレる」とは言えない。
 確かに1年毎の首相交代は国民への裏切りであると同時に、国際的にも日本に対する世界の不信を膨らませる。しかし、だからといって現状を放置することは、問題を先送りするだけだ。
 政権に国家を動かす経綸がないのであれば、一から出直すことを躊躇してはならない。
プロフィール

gatayann

Author:gatayann
尾形宣夫。
ジャーナリスト。世の中の様々な出来事を簡潔な言葉でまとめた日記です。タイトルは肩ひじ張らずに「ありのまま記」としました。

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本Webは私の2本のブログに続くものです。HPはhttp://bit.ly/hxZoUw、オフィシャルサイトはhttp://futenma.dtiblog.comです。あわせてお目通しをお願いします。

☆「運命の島 オキナワ」=副題「幸せは珊瑚礁の彼方に」(文芸社)
http://www.amazon.co.jp/%E5%B0%BE%E5%BD%A2-%E5%AE%A3%E5%A4%AB/e/B009PAT28C

1942年宮城県生まれ。
1967年中央大学法学部卒業。
共同通信編集委員室編集長・論説委員、編集委員室次長・論説委員を経て2002年11月定年退社。元共同通信社客員論説委員。
日本自治学会理事。政策情報誌元編集長。分権型政策制度研究センター(RCD)委員。
分権ジャーナリスト会(東京)。神奈川県鎌倉市在住。





(2011年8月10日~)


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