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政権末期の現象

8月18日(土) 
 尖閣不法上陸の香港活動家ら14人が強制送還された。野田首相が「法に基づき厳正に対処する」と強調して見せたが、結局は事を荒立てたくなくて「入管法違反」だけを問う強制退去で幕を降ろした。
 「公務執行妨害もなかった」と藤村官房長官は涼しい顔をしているが、内閣のスポークスマンにしては摩訶不思議な法解釈である。
 我々が身近で経験している事例を挙げると――
 交通違反、デモ、集会などの規制。警官の調べや規制に少しでも抵抗しようものなら、当局は直ちに「公務執行妨害」を掛けてくる。我が国の領土であることが明確なのに、堂々と上陸してくる確信犯的な行為がなぜ見過ごされるのか。野田政権の「遵法精神」のあいまいさ。

 「厳正に対処する」は、現実に起きた問題について法の趣旨に沿って的確に処することだ。にもかかわらず、政権のやったことといえば「厳正に対処する」と言っただけ。
 送還されて香港に戻った活動家たちは、まさに勝利者の凱旋だ。そして彼らは「10月にまた上陸する」と高言する始末。

 「公務執行妨害の事実もなかった」のなら、当局が撮影したはずのビデオを全面的に公開して国民の判断を仰いでもらいたい。ろくに調べもしないで「なかった」と言われても、誰も納得しない。
 前原政調会長はビデオの全面公開に言及している。臭いものにフタは、許されない。

 北方領土、竹島、尖閣上陸など政権の弱体を見透かしたように難題が現れるのは、皮肉としか言いようがない。
 あれもこれもやってみせると力むのは勝手だが、「言うだけ」で終わってしまってはサマにならない。
 今国会も会期末が刻々と近づいている。解散風の風速は強まる一方だ。東京・永田町の混迷はさらに深まる。これも政権末期の現象なのか。
 
 

中国側の反発だけが聞こえてくる

8月16日(木) 
 尖閣に上陸した香港の活動家らの逮捕、取り調べに対する香港や北京での激しい反日抗議行動を伝える日本特派員の報道映像を夕方から何度も見た。

 現地の様子を伝える特派員の報告は緊張感いっぱいだった。スピーカーを使って大声で「自国領だ」とがなり立てる迫力はすごかったが、よく見ると映像に映し出された反日デモはせいぜい10~20人程度。ネット社会の中国の伝播力はすごいから反日運動が各地に広がることは心配だが、今日の映像を見る限り、特派員報告は少々大げさではないか。
 日中関係への影響を盛んに言う特派員の気持ちが分からないではないが、「自国領の尖閣に上陸するのは、何ら違法ではない」という中国側の言い分を丸呑みして伝えている印象は否めない。中国側の危機感だけが伝わってくる。
 日本側の言い分もはっきり強調するのが特派員の役目ではないか。
プロフィール

gatayann

Author:gatayann
尾形宣夫。
ジャーナリスト。世の中の様々な出来事を簡潔な言葉でまとめた日記です。タイトルは肩ひじ張らずに「ありのまま記」としました。

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☆「運命の島 オキナワ」=副題「幸せは珊瑚礁の彼方に」(文芸社)
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1942年宮城県生まれ。
1967年中央大学法学部卒業。
共同通信編集委員室編集長・論説委員、編集委員室次長・論説委員を経て2002年11月定年退社。元共同通信社客員論説委員。
日本自治学会理事。政策情報誌元編集長。分権型政策制度研究センター(RCD)委員。
分権ジャーナリスト会(東京)。神奈川県鎌倉市在住。





(2011年8月10日~)


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