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どうにも止まらない

7月26日(木)




 私は24日(火)、ツイッターでこう呟いた。
 「参院予算委で壊れたテープレコーダーのように同じことを繰り返す国会答弁を聞いていると、この政権の理念、哲学、国家観のなさを思わざるをえない。松下政経塾の大先輩が『教えてもらいたいなら、教えてやってもいい』と愛情あふれる問い掛け」
 このツイートは同日昼、車を運転中にラジオで聞いた国会の参院予算委員会でみんなの党の江口克彦議員の質問の一部を帰宅後PCのツイートに載せたものだが、昨日の朝日紙面(政治)の「発言録」(24日)でも取り上げていた。
 朝日の紙面は
 <総理は「ノーサイドにしましょう」と言って民主党代表になったが、自分の党すらまとめる力量がない。指導者としてどうかと思う。日本をまとめるのは不可能だ。堂々と国民に信を問いましょう。7番バッターが4番を打っているところは試合に勝てない。負けるに決まっている。(参院予算委員会で、松下政経塾でのかつての教え子の野田首相に)>と記している。
 私のツイートは簡単に済ませたが、朝日は私の足らないところを補足してくれた。
 江口氏は故松下幸之助氏の下で政経塾創設に奔走した人物で、発言録にあるように野田首相は氏の教え子である。江口氏は昨年夏の民主党代表選に立候補した野田氏について「その器量がない。(出馬は)10年早い」と冷たく切り捨てている。首相に就任してからも、同氏の辛口は変わっていない。




 国会審議を見ていると、野田首相の答弁はいかにも美辞麗句のオンパレードである。「決断する政治」「今日より明日を考える」「国益」等々、どこでも通用する言葉が続く。ところが、そのための政治哲学、政治理念はほとんどなく、いたずらに「精神論」を振り回しているだけだ。
 精神論を振りかざして日本が戦争に突入、破滅の道を歩んだのはついこの前の話だ。最たるものは、中国大陸に侵攻した軍部の後先を考えない戦線拡大だが、その理論的バックボーンは「神国日本」という精神論だった。
 具体性のない野田演説を聞いていると、彼の政治姿勢の底流にあるのは抽象的な精神論でしかない。
 江口氏は「7番バッター」の教え子が「4番バッター」になって戦いに勝てるわけはないと断じた。まさしくそのとおりで、その表れが自らの原点を忘れた自民、公明両党との「3党合意」である。
 悪評タラタラの3党合意について、首相は「政権のマニフェストの精神は生きている」と強弁するが、自公両党はその言い分を全く相手にしていない。
 小沢グループの離党、政権の方針に抗議する議員の離脱が一段落したことで野田政権は「乱気流」から脱出したかに見えるが、鳩山グループや親小沢議員の残留は政局の展開次第で暴れ出す「離党予備軍」であることに違いはない。
 野田政権の足元を揺るがす火種はもっとある。米海兵隊の垂直離着陸輸送機オスプレイ12機は、安全性を確認できないまま岩国基地(山口県)に陸揚げされ、10月の沖縄配備に向けて歩を進めている。安全性の確認はこれからというのに岩国基地への陸揚げしたのは、福島原発事故の検証、今後の対策がないままの大飯原発(福井県)再稼働と同じ構図である。
 野田政権にとって原発再稼働もオスプレイ配備も「決断する政治」いうことなのだろうが、国民は誰もそれを認めていない。「走り出したら止まらない公共事業」と同じように、野田政権は国民の生命・財産、安心・安全に深く関わる問題であっても止まることはないようだ。
 山本リンダの「どうにも止まらない」などとふざけている場合ではない。




「弁慶の立ち往生」の場面も

3月29日(木) 
 これからの政局の注意点。
 ①消費増税法案を巡る野田vs前原。増税関連法案は30日閣議決定するが、党内論議を打ち切った民主党内の亀裂は修復し難い。最大のヤマ場は法案の採決時だが、増税一本やりの野田路線に野党が反発するのは明白。国会の場での野党の追及次第では、成長路線の前原と財政再建以外に目が向かない野田の考えの違いが明確になって溝が深まり、党内対立の炎をさらに燃え上がらせる。正念場は5月から会期末の6月にかけての時期。野田の命運が決まる。
 ②野党自民の出方。総裁の谷垣は野田に「小沢切り」を求め民主党内の対立の火に油を注ごうと考えているが、今はそのタイミングではない。間違いだ。谷垣は自民総裁としてはいわゆる「仮り親」。人はいいが、言動に戦略性はない。「小沢切り」を言うならもっと政局が混乱した時であって、今はそれを言う時期ではない。
 ③ 橋下維新の会の動向。今や維新の会が「いい、悪い」を言う時期ではない。事の善し悪しはともかく、有権者が 橋下を支持したのは明らか。その橋下が既成政党に挑戦状をたたきつけている。各政党の対応は見てのとおり。 橋下は政局本番で一気に勝負に出るはず。5月あたりから要注意。
 ④野田は解散権を行使できるか。解散=政界再編。増税関連法案の採決の見通し次第だが、仮に野田が追い詰められれば解散に踏み切る可能性は考えられるが、解散は民主党の惨敗を意味する。解散権行使しようとしても、党内の猛反発は必至。となると、解散は与野党入り乱れての再編激に一定の見通しが立たないとできない。
 野党は解散・総選挙を求めるが、野田が「大連合」を今さら持ち出しても、今さら野田政権の延命につながる工作には乗らない。野田は「弁慶の立ち往生」の可能性が大。

内閣も学級崩壊

11月18日(金) 
 野田政権の〝学級崩壊〟は内閣にまで及んでしまったようだ。
 一川防衛相が国賓で来日したブータン王国のワンチュク国王夫妻の歓迎晩餐会(16日夜)を欠席、藤村官房長官から厳重注意された。歓迎晩餐会をサボった理由がふるっている。同僚の高橋千秋参院議員(三重県)の政治資金パーティーに出席するためだ。そして、臆面もなく席上で「ブータン国王が来て宮中で催し物があるが、私はこちらの方が大事だ」とあいさつしたというから、その感覚たるや何をかいわんやである。
 国会の委員会に呼び出されて野党議員に叱られ陳謝したが、野田政権の体たらくがまたまた浮き彫りとなった。晩餐会欠席は、ほかに山岡国家公安委員長、川端文科相、細野環境相の4人。
 のっぴきならない予定ならまだしも、「国政が忙しく」などといった、根拠のあいまいな常套句は通用しない。時代が時代、戦前なら皇室の尊厳を害する「不敬罪」に問われる行為に当たることを知っているのだろうか。
 もう1人、蓮舫行政刷新担当相は晩餐会前の立食形式のカクテルパーティーの際、携帯電話の使用が明らかとなった。
 防衛相は9月の就任直後に「安全保障に関しては素人だが、これが本当のシビリアンコントロール(文民統制)だ」などと発言、防衛相としての資質が疑われたことが記憶に新しい。

 政権の学級崩壊ぶりが問題になったのは、去る10月31日の民主党代議士会。
 この場で平野国対委員長は本会議中に席を離れる議員が多いと指摘して、もっと緊張感を持つよう注意している。また山井衆院議院運営委員会理事も議場でのヤジが行き過ぎており、子どもの教育上も良くないと苦言を呈している。まさに、先生の言うことを聞かずに授業中に私語を交わしたり、教室を歩き回ったり出入りする学級崩壊を国会で見ているようだと産経新聞のコラムも指摘している。
 生徒(議員)が生徒なら、先生も先生だ。藤村官房長官は防衛相の欠席よりも、高橋議員のパーティーでの防衛相の発言を「軽率だ」とたしなめているだけだ。
 政権のトップの野田首相は、さしずめ「校長」だ。その校長は国論、党内を二分する論争があるにもかかわらず、ハワイでのAPEC首脳会議で意気揚々とTPP交渉参加の協議を始めるとぶち上げた。見方によっては、TPPの党内論争は校長、教師の教えが通用しない学級崩壊の延長線上にあるともいえる。
 野田政権って、いったい何なんだろう。

首相、帰国早々火消しにやっき

11月8日(火) 
 野田首相は国際公約を、自分の選挙区でやってきた〝辻説法〟と同じレベルで考えているのではないか。首相は昨日の衆院本会で、先に「消費税率を2010年代半ばまでに段階的に10%に引き上げる」と宣言し、「カンヌ行動計画」にも盛り込まれたG20首脳会議での国際公約を「これまで国内で言ってきたことを〝説明〟しただけ」と言ったが、G20の場で、自分が広げて見せた大風呂敷を今さら言い訳をしようというのだろうか。
 誰の目にも、一点の曇りもない事実を「そういう意味ではない」などと釈明して周りが納得するとでも思っているとしたら大間違いだ。
 財務・外務両省の官僚が描いたシナリオに乗せられて演じて見せた国際舞台でのパーフォーマンスだったが、肝心の首相自身にその覚悟が希薄だったから、帰国早々に釈明せざるを得なかったのだ。
 昨日も指摘したが、消費税増税にしても、喫緊のTPP問題にしても首相自身に説得力がないのだから、「ガイアツ」を使う以外にないと霞が関の官僚は内心思っている。首相は、その思惑を素直にG20首脳会議で「言わされた」にすぎない。
 自分の選挙区の駅頭でやってきた辻説法は、通りすがり通勤者に一方的に語り掛けるもの。それと国際会議での演説の違いをよく認識してもらわないと、困るのは結局国民ですよ。
(昨日のWeb http://bit.ly/hxZoUw 「鎌倉日誌」=ブログ=参照)

ガイアツ頼みの政権か

11月7日(月) 
 首相就任から2カ月余りの野田政権にとって、今週の国会は政権運営の今後を占う重要な場面が次々と表れるだろう。首相が最優先の課題だと再三言っている大震災復旧・復興は、政権にとって「1丁目1番地」。そのための増税、さらには先日の仏・カンヌでのG20首脳会議で国際公約した消費税増税、そして環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉参加問題と難問が目白押しである。特に週前半が要注意だ。
 これらの問題は、いずれもこれまでのような「安全運転」は通用しないことはもちろんである。首相はG20首脳会議出席を境に懸案の対応で積極策に転じた感があるが、急に路線を変えたわけではない。内政は慎重に、外交は積極的に――という〝両面作戦〟を使い分けだしたということだ。国際会議の場で態度を鮮明にすることで国内世論をリードしようという思惑がないとは言えない。端的に言って「ガイアツ」を使った政策遂行である。
 ※全文はhttp://bit.ly/hxZoUw
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尾形宣夫。
ジャーナリスト。世の中の様々な出来事を簡潔な言葉でまとめた日記です。タイトルは肩ひじ張らずに「ありのまま記」としました。

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☆「運命の島 オキナワ」=副題「幸せは珊瑚礁の彼方に」(文芸社)
http://www.amazon.co.jp/%E5%B0%BE%E5%BD%A2-%E5%AE%A3%E5%A4%AB/e/B009PAT28C

1942年宮城県生まれ。
1967年中央大学法学部卒業。
共同通信編集委員室編集長・論説委員、編集委員室次長・論説委員を経て2002年11月定年退社。元共同通信社客員論説委員。
日本自治学会理事。政策情報誌元編集長。分権型政策制度研究センター(RCD)委員。
分権ジャーナリスト会(東京)。神奈川県鎌倉市在住。





(2011年8月10日~)


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